No.0068 天地始まりの時
その7「天と地と火と水と」
この世界がまだ若く、浮く脂(あぶら)のようであり、水母(くらげ)のように漂(ただよ)っている時に、突如、けたたましい轟音を響かせ、葦牙(あしかび)の如く燃え上って天を生み、地を生みます。
その後も葦牙の如き巨大な火の渦は続きます。この地上にある、ありとあらゆるものをその炎で包み、天上へと巻き上げていきます。
ひとしきり天上へと上がったものは、今度は巨大な水の渦により再び地上へと降り注ぐのです。
これがいわゆる「この世界の構造」であり、「この世界の仕組み」なのです。 それは「大いなる循環」なのです。
天は天だけでは存在せず、地は地だけでは存在できないのです。
天と地は火と水によって支えられ、火なければ天はなく、水なければ地はないのです。
それでは「天」とはなんなのか、「地」とはなんなのか。
「火」とはなんなのか、「水」とはなんなのか。
もう少し、詳しくお話していきましょう。