No.0077 大いなる循環

その2「時は縄文時代」


天と地と火と水を学ぶにあたってシンプルな社会を考えてみましょう。

「時は縄文時代です!!!」
あなたの集落の人数は300人。通貨・貨幣はありません。集落間の争いは無く、武器や防具は狩猟と獣から身を守るものとします。

この集落に必要なことは「食料を確保する、衣類を作る、住居を作る、堀や塀を作る、獣から守る。さらには土器作る、斧、鍬、弓矢や槍、剣、釣り針、縫い針を作る」ということになります。

「人々の生活」
農民がこの集落に住むためには、収穫した食料の一部を治める必要があります。その対価として、衣類、家、獣から守られる安全、そして農耕、狩猟、採集に必要な道具を得られます。

衣類を作る人がこの集落に住むためには、作った衣類を治めます。農民と同様に対価を受け取ります。

住居や濠(ほり)や塀(へい)はみんなで作ります。そして、それらを集め、皆に分配するのがこの集落の長(おさ)です。

「天地火水」
食料を確保するのは「人の力」、衣類を作るのは「人の力」、住居や堀(ほり)、塀(へい)を作るのも、人を守るのも「人の力」、土器や農具、武具を作るのも「人の力」。「物」を生むのは「人の力」です。

「人の力」は見えぬもの、「物」は見えるもの。
「人の力」に重さは無く、情熱、熱意が必要です。「物」は重く、冷たいもの。「物」はいずれ寿命を迎えます。なのでここでは「人の力」が「火の理」、「物」が「水の理」です。

「地」とは集落の人々の生活の営みです。「天」とは集落の長(おさ)の仕事です。

「大いなる循環」
「地」では人々が「人の力」でこの集落に必要な「物」を生みます。「天」である集落の長は人々から「物」を集め、必要に応じて人々に分配します。

土器や農具、武具作りに専念したとしても、それらと引き換えに家や衣類、食料を受け取ります。人が必要とするものを作り、自分が必要とするものを受け取ることで次の「物」を作る力となります。つまり「物」を受け取ることが「人の力」を生む動力源となるのです。

まとめますと、「地では人の力が物を生み、天では物を分配することで人の力を生む」「物は水の理が適用され、人の力は火の理が適用されている」ということになります。